薬剤師

2004年8月30日
今日は友達と会った。
部活の集まりだったけど、久しぶりにたくさん話した。
文化祭の発表のこととか、夏休みどう過ごしてるとか。
今日はたくさん笑った。
いままであまり話したことのなかった人とも仲良くなれてよ
かった。
今の学校も十分楽しいし、友達もたくさんできた。
自分が薬学生であることが、嫌いなわけでもない。

でもやっぱり心の隅で医学部入学の夢は存在している。
自分の心の中は、学歴からくるコンプレックスとか、医師のステータースへの憧れとかそういうのじゃなくて、単純に医学の学問に興味がある。単純に医者に憧れている。

でも薬剤師も薬の使用法を指導したり、薬を調剤する大切な仕事だと思う。
このまえ病院見学に行った。
薬剤部の主任はやさしそうな女の人だった。
そこで病棟への薬の配薬と、薬の調剤、注射液のラベル貼り、薬の分封等をやらせてもらった。
ショックを受けたのは、病院を回ったときのこと。
そのひとは末期の患者さんで“イレッサ”っていう抗がん剤を渡されていた。そのときそのおばあちゃんは
「明日これを飲んだら私死ぬかもしれないね」
っていってた。
こんな状態なのに明るく振舞ってるおばあちゃんに心を痛めた。
薬剤師さんはその人の話をよく聞いてあげてて、大丈夫ですよ
って安心させるように話してた。
それでも何度もおばあちゃんは服用方法を確認していた。
薬剤師さんに感謝しているようだった。
もしかしたらこのおばあちゃんはもっと人と話したいんじゃないかなって思った。
不安だから自分の病気のことを人に聞いてもらいたいんじゃないかなって思った。
それが終わって病室を去るときに後ろを振り返ると、少し寂しそうだった。
今薬剤師は病院の服薬指導はいらないって言われているみたいだけど、そんなことはないと思う。
そんなに服薬指導しないよって言う人もいるかもしれないけど、きちんとしている人もいる。
それによって少しでも不安が解消されている人もいる。
だけど点数はもらえないんだって。
だからやらない病院もいるし、病院薬剤師をきっていくところもある。
これっておかしいよ。
医療の中心は患者さんでしょ。
なのに経費削減できっていくのはやっぱりおかしい。
こういう患者さんに会えば、そんなこと考えなくなるとおもう。
現実は理想だけじゃ生きていけないかもしれないけどさ。
この見学を通して、薬剤師の仕事のよさを知ることが
できてよかった。
同時に薬剤師のできることの範囲もなんとなくわかった。
薬剤師って医療の縁の下の力持ちって感じかな。
きっちり薬を調剤して、管理して、安全に薬物療法ができるように医療に貢献する仕事。
地味そうに見えるけど、実際にやるとかなり緊張する。
この病院では麻薬とか抗がん剤がけっこう使われているみたいだったから、もし用法容量を間違えたら取り返しがつかない。
そういった面で薬剤師も責任は重い。
ただ、治療方針とかはやっぱり医者が決める。
あくまで現実は医者のサポートだと思う。
医療のしごとの中で、責任感のない仕事なんて存在しないけど、とりわけ医者はリスクを負っている。
今まではそういう仕事は自分には荷が重過ぎると思っていたけど、それにもましてチャレンジしたい。
今までは医学部いくのは自分とは別次元の世界だと思ってたけど、実際に医学生にあうとそんなに自分と変わらなかった。
別に特別な人なわけじゃない。
ただ学歴はすごかったけど。
高校は県で一番の学校だったけど、2浪したらしい。
その学校でも2浪っていうのを聞くとやっぱり医学部入試は厳しい試験だなと思った。
でもそういう事実だけで自分の将来のあり方を決めたくない。
先入観で夢をあきらめたくはない。
最近医学生になれるのは、本気でそのことを考えて努力した人だと思うようになった。
だから自分も一回は本気でチャレンジしてみたい。
だけどそういう気持ちがある一方、いまは自分は薬学生だっていう事実もある。
これからどう生きるかまだ自分にはわからない。

8月25日の日記

2004年8月25日
いままでの日記を消した。
気持ちを切り替えたかったので。

今日はいつもどうり9:00に図書館へ。
閉館までで6・7時間ぐらい勉強した。
勉強も順調に進んだ。
けどなんとなく気分がすっきりしない。
本当に受験するかまた悩み始めた。
ふと国立医学部が自分とかけ離れた世界のように思った。
誰かに自分が仮面浪人をしていることを伝えたくなった。
現役のときは周りに勉強のことを話せる友達がいた。
でも今は一人でやっていて寂しくなるときがある。
たまに今の自分がしていることが正しいことか、間違っているかわからなくなることがある。こういうとき不安になる。

でも支えられるのは自分だけから、気持ちを強くもとう。
こんなことも耐えられないようじゃ医師なる資格がない。
こういうときは本を読んで、自分を肯定してくれる言葉を探したり、体験記を読んだりする。
今日はずっと一人だったので、誰かと話したくなった。

最新の日記 一覧

<<  2025年5月  >>
27282930123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

まだテーマがありません

この日記について

日記内を検索